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フコキサンチンとは

 フコキサンチンは、藻類の一種である褐藻類に含まれる特有のカロテノイドの一種であり、β‐カロテンと並んで最も多く自然界に存在するカロテノイドです。

 フコキサンチンは1914年に発見され、1969年にその化学構造が決定されました。フコキサンチンには、他のカロテノイドと同様に強い抗酸化作用があり、がん細胞に対しては他のカロテノイドよりも高いアポトーシス誘導作用があることが分かっています。

 近年、フコキサンチンは、抗酸化や抗がん作用のほか、抗肥満、抗糖尿病、血管新生抑制、抗炎症作用などのさまざまな生理機能が報告され、日本だけでなく海外からも注目されています。

 カロテノイドは、自然界に存在する色素であり、750種類以上が知られています。カロテノイドの最も一般的な栄養機能性はプロビタミンA活性であり、50種類ほどのカロテノイドが体内で吸収されてビタミンAになります。

 ヒトの血中に検出される主なカロテノイドとしては、β‐カロテン、リコペン、α‐カロテン、ルテイン、ゼアキサンチン、β‐クリプトキサンチンなどが知られています。

 一方、古くから日本人が好んで食するワカメやコンブ、ヒジキなどの褐藻類に含まれるカロテノイドとして、フコキサンチンがあります。フコキサンチンは、橙色の色素です。褐藻類は、このフコキサンチンを光合成に利用しています。野菜や果物では複数のカロテノイドが含まれていますが、褐藻類のカロテノイドの大部分はフコキサンチンが占めます。

 褐藻類中のフコキサンチン含有量は、種類や収穫時期、産地などによって大きく異なりますが、生褐藻の場合、100g当たりおよそ、コンブ19 mg、ワカメ11 mg、アラメ7.5 mg、ホンダワラ6.5 mg、ヒジキ2.2 mgです。日本では干し海藻にすることが多いですが、乾物にすると、コンブは2.2 mg、ワカメは8.4 mgとなります。また、褐藻類を餌とする貝類のカキやホヤ、ウニなどもフコキサンチンを多く含みます。そして、褐藻類中のフコキサンチン含有量は、他の陸上植物中のカロテノイドの含有量に比べて非常に高いことが知られています。

 なお、フコキサンチンと混同されやすい「フコイダン」は、褐藻類から抽出される物質という点では共通しますが、フコイダンは糖が結合した多糖体であり高分子であるのに対し、フコキサンチンは色素であり低分子です。両者は、化学的に全く異なる物質です。また、フコイダンは海藻の種類によって特性が異なりますが、フコキサンチンはどの種類の海藻からでも同一の化学構造のものが抽出されます。

 フコイダンも、抗酸化作用、アポトーシス誘導による抗がん作用、血管新生抑制作用、免疫力強化作用などのさまざまな生理機能が報告されています。

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